【書評】IoT を理解するのにおすすめの書籍
かつての「クラウド」という単語と同じように、色々なところで耳にするようになった「IoT」という単語。
「クラウド」という単語を耳にし始めた頃と同じように、単語ばかりが先行し中身を理解しないままではいけないということで、「IoTビジネスモデル革命」を読み終えたので感想を。
IoTビジネスモデル革命を読むまでの IoT のイメージ
「家にいることなく外出先からテレビ番組の録画ができる」という PlayStation に接続して使う「nasne」が真っ先に頭に浮かびました。
ただそれ以外は「Internet Of Things」 という単語の通り、物がインターネットにつながることでスマートフォンなどを通じての遠隔機器操作が可能となる」というイメージくらいでした。
「nasne」と同じく、スマートフォンで遠隔地から家電などを「オン」「オフ」できるくらいしかイメージが持てていませんでした。
IoTビジネスモデル革命を読み終えて
「IoT は単に物がインターネットに接続されることで遠隔操作ができるようになる」という考えは、IoTにおける初めの初めくらいでしかないことを思い知らされました。
まだまだ発展途上のものであり、IoT ではこんなことが実現可能!という明確なものがあるわけではなく、「どんな物」が「どんな情報を集め」それを「どのように処理するか」で、いかようにも活用の場が広がるというのが私の IoT への理解です。
集めてきた膨大な情報から、想定していなかった傾向が見えてきたり、これからの可能性を予測するデータとして利用できたりと、「どんな些細な情報でもまずは大量に集める」ことからスタートすることで、その情報を基にしたビジネスモデルへと展開させていくことができる可能性が生まれてきます。
「IoT ビジネスモデル革命」中では、様々な企業へのインタビューや IoT の実用例が紹介されており、IoT を活用してビジネスを考えていく上では、大変参考になるものでした。
職場で、上司・同僚あるいはお客さんとの会話の中でも IoT という単語を良く耳にするようになってきたとはいえ、まだまだ研究、検証段階であるものであり、中小企業が気安く手を出してビジネスにつなげることができるものではないのかもしれませんが、最先端の情報に常にキャッチアップしていくことは非常に大事ですし、「IoT ビジネスモデル革命」を読んでいて、こんなことも検証が進んでいるんだ、と非常に楽しく読み進めることができました。
これから IoT について勉強をしていこうとする人にはとてもおすすめの一冊だと思います。